ホーチミン市の商業施設市場を動かす飲食品

ベトナム、ホーチミン市-不動産コンサルタント会社によると、飲食料品、ファッション、ライフスタイルといったコンテンツは、ホーチミン市の商業施設市場で引き続き需要を拡大していくと予想されています。

CBRE(世界最大の事業用不動産サービスおよび投資顧問会社)は、都市の不動産市場に関するレポートで次のように述べています。「消費者の行動という点においていえば、F&B(食品飲料)、ファッションとアクセサリー、エンターテイメント、コンビニエンスストア、美容と健康などは、これからも注目され続けるカテゴリーです。 一部のショッピングセンターでは、これらの消費傾向の変化に対応するための改修が進んでいます。」

Jones Lang LaSalle(JLL)は次のように述べています。「F&B、美容とヘルスケア、ファストファッション、エンターテイメントなどにおける国際的に手頃な価格、中間の価格帯のローカルチェーン店はオーナーの期待に応え、売上が順調にあがっているので、オーナーからはとても好評です。また、顧客の消費を促すために、多くのテナントがMomo、Grab Pay by Moca、Vnpayなどの人気のあるフィンテックアプリとのコラボレーションを開始し、魅力的なプロモーションをしています」

その市場について言えば、その企業は第3四半期に新たな供給の不足であると報告しました。CBREのレポートによると、この四半期中に新たにオープンした商業施設は1つもありませんでした。Tan BinhのParkson CT Plazaは新たなオーナーを迎え、改装されました。そして、名前も新たにMenas Mallに変わって生まれ変わりました。

また、四半期には改修を続けているParkson Saigontouristが2020年に再開する予定です。したがって、Parkson Hung Vuong Plazaのみを運営し、他のParksonプロジェクトは閉鎖、もしくは大幅な変更が行われるとのことです。

ホーチミン市には合計57の小売事業があり、総賃貸可能面積は104万3千平方メートルです。

JLLは、レポートで次のように述べています。「第3四半期において、小売売買の合計は変わらず、オンラインでの新規供給はありません。 最近の四半期では、中央ビジネス地区(CBD)と非CBDのサブマーケットの両方で空き地の動きは比較的安定しています。1,000平方メートル以上を必要とするテナントにとって、既存のモールで適切な場所を見つけることは難しい状況です。 テナントの多くが、新しい備品の準備ができず、現在改装中のセンターで空きスペースを待つ必要があります。」賃貸料は、CBDで1平方メートルあたり約135.5米ドル、それ以外では35.8米ドルです。CBDの平均賃貸料は前四半期比3.7%増加しましたが、他の場所では0.9%減少しました。

年間ベースで、非CBD賃貸料は0.2%増加し、CBDの賃貸料は5.8%増加しました。CBREによると、占有率はデパートと小売において変化はありませんでした。

ショッピングセンターでは、一部のプロジェクトの改修とテナントミックスの修正により、全体的な空室率が一時的に改善されましたが、今後数四半期で大きく改善される見込みです。

第3四半期に市場に参入する新しい国際ブランドの数は限られていましたが、ホーチミン市とベトナムの小売市場は、国の若い人口の増加と消費者のショッピング志向の変化が要因となって、依然として国際的な小売業者と開発者にとって魅力的な市場となっています。第3四半期、Japan’s Stripe Internationalは、NEMブランドの買収から2年後にVascaraを買収しました。

また、Amazonはオンライン・コマースに参加している中小企業や個人をサポートするためにベトナムにオフィスを開設しました。

Insider Retail Asiaによると、韓国の小売業者BGFは、2020年にベトナムに参入し、CUという名前のコンビニエンスストアチェーンを開くとしています。

また2019年の最後の四半期に、Crescent Mallフェーズ2(Crescent Hub)がオープンします。その総賃貸可能面積は16,000平方メートルになります。

CBREは次のように述べています。「2020年には、ホーチミン市の8つの事業が発足するにあたって237,000平方メートルの賃貸の土地を利用する予定です。賃貸可能面積48,000平方メートルのVincom Mega Mall Grand Parkは、2020年にオープンする最大のプロジェクトです。このプロジェクトは271ヘクタール規模のVinhomes Grand Parkの事業の一部です。