どこでもフォー

フードフェスティバルで珍しい食べ物を披露してくれたベトナム、そしてハノイの小さな隠れ家がひっそりと佇んでいます。

ここに初めて来た人は、仏教の仏塔や三輪車のリクシャー、自転車、手押し車、さらにはどこにでもある円錐形のノンラーと呼ばれるベトナムの帽子にすぐに気づく人はいないでしょう。

というのもそれは、これが「ベトナム」そのものではないからです。 ここにも共和国の名残である遺物がいくつかあります。特に、旧式のラジオは、壁に忍び込んでおり、かつて今は亡きロビン・ウィリアムズが「Goooood mooorning、Vietnaaam!」と叫んだシーンを思い出しますね。

「Va Pho Asian Canteen」では、玄関のところにある「Bajaj」と名前のついた二つに切断されたオートリクシャー、サイゴンではなく、本当にチェンマイの道端から拾ってきた自転車が壁に立てかけられています。

ここで出される食べ物は予想以上に本場の味がして、美味しいものばかりです。開催中のベトナムフードフェスティバルに、このレストランはメニューには載っていない裏メニューの料理を出品したそうです。

その材料を取り寄せるために、このレストランは貴重な食材を空輸して運び入れました。その中でも一番最高級なものは、他のどこよりもはるかに高級な特別な種類のライスペーパーでした。

「このライスペーパーは、湿度の高い昼間に置いておいても、しっけたり、柔らかくなったりすることがないんです」と、専属シェフのカーシックさんは話してくれました。このライスペーパーをぜひみなさんに食べてもらいたいと自信満々です。

ベトナムから飛行機でここまで来たものの中で特筆すべきは、なんとベトナム料理のスペシャリストであるシェフ、Nguyen Thi Nho氏です。彼はフェスティバルで提供するコースを作るために包丁を持ち、白いコック帽でここにやってきました。本場の味で参加者たちを魅了してくれます。彼の作る料理には大いに期待できるでしょう。

まず最初の前菜では、ベトナム語のようにカリカリでパチパチと音がするハノイの屋台風チキンスプリングロールでした。貴重なライスペーパーも出されました。

このラウンドのチキンスプリングロールに対抗するように、私たちはソフトロールを出しました。新鮮で美味しそうなエビとナッツのディップを詰めたものです。しかし、やはりあのベトナム料理のスペシャリストであるシェフ、Nguyen Thi Nho氏の料理にはかないません。

注:ベトナム語「cam on(カモン)」というのは、「ありがとう」という意味の言葉です。

ですが、「カモン、カモン」(さぁ、おいで)」と言われると、私たちは少し笑ってしまいます。

私たちの食事のメインディッシュは、なんとビーフフォーでした。このビーフフォー一杯で二人分は十分にあるくらいの量でした。 絶対に欠かせない春雨と、大きなお皿に乗ったグリルも、どれも全部絶品でした。

ごちそうの最後のフィナーレは、特別な甘いタピオカデザートです。サイドにはさいの目に切ったフルーツとアイスクリームが添えられており、それを食べた私たちは最高に幸せな顔をになりました。

最後になりましたが、こんな素晴らしい料理を美味しく楽しく食べられたのもすべて、食事を提供してくださったホールの担当の方々のフレンドリーで魅力的な笑顔があったからだと思っています。

その方々に心から「cam on(カモン)」(ベトナム語でありがとう)と言いたいと思います。

ベトナムフードフェスティバルは現在開催中です。